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【SQL】WHERE句の正しい書き方でデータを効率的に絞り込む

【SQL】WHERE句の正しい書き方でデータを効率的に絞り込む

データベースを効率的に操作するための言語、SQL。中でもデータを絞り込む際に非常に重要なのが「WHERE句」です。この記事では、「WHERE句の正しい使い方」を中心に、その詳細な書き方や組み合わせるためのテクニックを学べる内容となっています。

3行で要約すると

  • SQLの中でデータを絞り込む「WHERE句」の基本的な使い方とその役割。
  • 複数の条件や特定の範囲、部分一致を利用したデータの絞り込み方法。
  • 効率的なデータハンドリングのための各種演算子とその活用方法。

WHERE句とは?

SQL(Structured Query Language)は、データベースから情報を取り出すための言語です。その中でも、「WHERE句」は、特定の条件に合致するデータだけを取得する際に使用される非常に重要な部分です。

WHERE句の役割

想像してみてください。あなたが大量の本を所持している図書館の管理者だとしたら、特定のタイトルや著者の本だけを探し出す方法が必要ですよね。SQLの世界では、この「特定の条件に合致するデータだけを探し出す」役割をWHERE句が果たしています。

例えば、著者が「太宰治」の本だけを探し出したい場合、以下のようなSQL文を使います。

SELECT * FROM books WHERE author = '太宰治';

基本的な書き方

WHERE句の基本的な書き方は、以下の通りです。

SELECT カラム名 FROM テーブル名 WHERE 条件;

この「条件」の部分に、取得したいデータの条件を記述します。上記の例では、authorカラムが'太宰治'であるデータを取得しています。

次の節では、この基本的な書き方をベースに、複数の条件を組み合わせてデータを絞り込む方法を学びます。

ANDやORを使った複数条件の絞り込み

データベースの中には膨大な量のデータが格納されており、一つの条件だけで絞り込む場合もあれば、複数の条件を組み合わせて絞り込む場合もあります。ここでは、複数の条件を組み合わせてデータを絞り込むためのANDORの使い方を学びます。

ANDを用いた条件の組み合わせ

ANDを使用すると、2つ以上の条件がすべて真である場合にデータを取得することができます。

例として、著者が「太宰治」で、かつ、発行年が2000年以後の本を探す場合は、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE author = '太宰治' AND publication_year >= 2000;

2.2. ORを用いた条件の選択

一方、ORを使用すると、いずれかの条件が真である場合にデータを取得することができます。

例えば、著者が「太宰治」または「芥川龍之介」の本を探す場合、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE author = '太宰治' OR author = '芥川龍之介';

このように、ANDORを使うことで、より複雑な条件を組み合わせてデータを絞り込むことができます。しかし、これだけではまだ範囲を指定したり、特定のリストから選択するといった絞り込みは難しいです。

演算子を活用した条件指定

SQLでは、比較や計算を行うための様々な演算子が提供されています。これらの演算子を活用することで、より詳細な条件指定が可能となります。

数値に関する演算子

数値の比較や計算には以下のような演算子を使用します。

  • = : 等しい
  • <> または != : 等しくない
  • > : より大きい
  • < : より小さい
  • >= : 以上
  • <= : 以下

例として、価格が3000円より高い本を探す場合、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE price > 3000;

文字列に関する演算子

文字列の比較にもいくつかの演算子が用意されています。

  • = : 文字列が等しい
  • **
<> 

または !=** : 文字列が等しくない

  • LIKE : 文字列の部分一致 (前述)

例として、出版社が"文芸社"ではない本を探す場合、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE publisher <> '文芸社';

このように、演算子を駆使することで、さまざまな条件でデータを絞り込むことができます。次の節では、リストや範囲からのデータ検索を行うINBETWEENについて詳しく見ていきましょう。

INやBETWEENを用いた範囲指定

データを絞り込む際、特定のリストからデータを選択したり、ある範囲のデータを取得したい場合があります。このような場面でINBETWEENを使用すると、より効率的にデータを取得することができます。

INを用いたリストからの選択

INは、指定したリストの中からデータを選択する際に使用します。例えば、著者が「太宰治」、「芥川龍之介」、「宮沢賢治」のいずれかの本を探す場合、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE author IN ('太宰治', '芥川龍之介', '宮沢賢治');

この方法を使用すると、複数の値をOR条件で組み合わせて検索するよりも、よりシンプルにデータを取得することができます。

BETWEENを用いた範囲の指定

BETWEENは、指定した範囲のデータを取得する際に使用します。例として、発行年が2000年から2010年までの本を探す場合は、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE publication_year BETWEEN 2000 AND 2010;

このようにBETWEENを使用することで、2つの値の間の範囲を指定してデータを取得することができます。

これで、INBETWEENを使って、リストや範囲からデータを絞り込む方法を学ぶことができました。しかし、文字列の一部をもとにデータを検索する場合はどうすればよいのでしょうか。次の節では、そのような部分一致の検索を行うLIKEについて詳しく見ていきましょう。

LIKEを用いた部分一致の検索

時には、完全に文字列が一致するデータだけを検索するのではなく、部分的に一致するデータを検索したいこともあります。例えば、タイトルに「恋」という文字が含まれる本を探したい場合などです。こういった部分一致の検索にはLIKEを使用します。

LIKEの基本的な書き方

LIKEの後には、検索条件を示すパターンを指定します。このパターンの中で%_といったワイルドカードを使用することで、柔軟な検索が可能となります。

例えば、タイトルに「恋」という文字が含まれる本を検索する場合、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE title LIKE '%恋%';

ワイルドカードを用いた検索

上記の例では%ワイルドカードを使用しました。この%は、任意の文字列を意味します。他にも、_というワイルドカードがあり、これは任意の1文字を意味します。

例えば、タイトルが「恋_物語」という形式である本を検索する場合、次のように記述します。

SELECT * FROM books WHERE title LIKE '恋_物語';

これで、部分一致の検索方法を学ぶことができました。データベースから効率的に情報を引き出すために、これらの方法を組み合わせて使用することができます。最後に、これまでの内容をまとめてみましょう。

まとめ: WHERE句をマスターして効率的なデータの絞り込みを

本記事を通じて、データベースから効率的にデータを絞り込むためのWHERE句の使用方法について学びました。特に、以下のポイントを押さえることで、多様な条件下でのデータ検索が可能となります。

  • 基本的な使い方: WHERE句を使用して、特定の条件に合致するデータを取得します。
  • 複数条件の絞り込み: ANDORを使用して、複数の条件を組み合わせてデータを絞り込む方法。
  • 範囲指定の検索: INBETWEENを使用して、リストや範囲からのデータ検索を行う方法。
  • 部分一致の検索: LIKEとワイルドカードを活用して、文字列の部分一致での検索を行う方法。

これらの知識を組み合わせることで、様々なシチュエーションに応じたデータの絞り込みが行えるようになります。データベース操作の中心とも言えるWHERE句のマスターを目指し、効率的なデータハンドリングを実現してください。